30歳までに結婚しないといけない宗教とラブレター
私は彼氏に結婚を迫っている
事あるごとに、実家に来るようにせがみ、半分は冗談だが、半分はあわよくば!という気持ちで、結婚を迫る
私『すいませーん、私と結婚したい人がこの辺りにいるはずなんですけど、みませんでしたか?!』
彼『あ、さっきそこの交差点でステップワゴンにひかれて運ばれてきましたよー』
と、こんな具合に。
半ばライフワークというかネタ化してきているのであるが、(これについては賛否両論あると思うが、ゼクシィをこっそり置いたり、友達の結婚式がすごく良くてーなどと嫌らしいせっつき方をするよりも、ずっとオープンであるということでお互いに合意をしていた)
つい先日、仕事が忙しく、耐えかねた彼氏と喧嘩となった
以前も同じような喧嘩があり半年後に結論を出す、という形で収束をしていたのだが、
仕事が忙しい時に、いつもの調子で実家にいつくるのー?と聞いたところ、彼氏がブチ切れたのだ
いつも温厚な彼なので、とても落ち込んだ
だがしかし
半年考えたいと言われて、三ヶ月経っているし、それに対する進捗があっても良いのではとも思った
そもそも考えるって何?
ギリギリにならないと何もしないあなただから、半年時間をあげたとして、半年使っても、きっと考えるのは半年の最後の1日、2日じゃない?
一日一日とりあえず過ぎていくけれど、なにか解決しているのかしら?
その半年に本当に意味があるのかしら。
私はあなたが考えているかどうかわからない、その間に、30歳に近づいているのに。
29歳独身女には、世間は冷たい
結婚してないの?は、挨拶だ
きっと男の人にはわからない
キャリアウーマンだからね
今は35歳くらいまでに結婚するのが普通だもんね
これは本当に使い古された建前たちで、結婚できない独身女を慰めるために多用される
本当に大好きな相手がいなければ、良い人がいないからと気にもならないだろう
だけれども、この人と結婚したいと初めて思った相手だからこそ、辛く悲しんでいるのだ
30歳までに結婚しないと死ぬんじゃないかというくらいに、結婚結婚と言われるのだ
結婚していない、ことはそんなに悪いことなのか
私の場合そんじょそこらの男の人よりも長時間働き、よく稼ぎ、誰にも迷惑かけず自立した生活を送っているにも関わらず、なぜそんなことを問われないといけないのか
男の人に頼らなくとも、慎ましくなら子供の一人や二人くらいなら、私一人の収入で暮らしていける
平成生まれだってもうアラサーになっているこの時代に、まだそんな時代遅れな話ししてるの?
私が28歳だったら、そんな風に笑い飛ばせたのかもしれない
忙しい彼氏にせっついたりせず、彼を待てたのかもしれない
29歳も残すところあと数ヶ月となると、むくむくと複雑な感情があらわれる
仕事も半人前なのに、早々に結婚する後輩や、何の仕事も覚えぬまま産休に入る一般職を尻目に、素直に彼女たちを祝福できない嫌な女になっていく
都市伝説だと思っていても、私は痛い女じゃない、結婚できない女じゃないって証明してほしい
他でもないあなたに、証明されたいのだ
それなのに、まだもう少し時間が必要と結論を先延ばしにするあなたに、
あなたの好きより私の好きのが大きいのね、とちょっぴり悲くなる
そして、待てと言われているのにせっついてしまったことや、
仕事が忙しいのに、嫌な気持ちにさせてごめんねと思うと、ぽろぽろと涙が出て来る
私は昔から感情的になり泣く女が嫌いだった
それなのに、自分が自分のなりたくない女になっていることにも自己嫌悪になる
恋愛をしていると時々自分を見失って、思ってもいないことを言ってしまったり、いつもできることができなくなったりする
そんな自分が嫌になって、だから結婚できないのかなぁと思って悲しくなる
そして、彼が優しくしてくれるから、自分がもっと嫌になる
そして、心配をする家族に、親不孝でごめんねと申し訳なくなる
彼が結婚してくれなかったらどうしようと不安になり、婚活をしたほうがいいんじゃないかと焦燥にかられる
だけど、やっぱりあなたが好きだから約束のときまでは、信じてみようと思い直す
これはあなたへのラブレター
きっと届くことはないと思うけど
ステップワゴンにひかれていても、ちゃんと私のところに戻ってきてね、ダーリン!